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精神に出る病気

ストレスがもとで身体に病気がでる場合と、精神面にでる場合があります。ここでは、精神面にでる代表的な症状について考えてみたいと思います。

 

 

① PTSD(外傷後ストレス障害)

PTSDとは、何か大きな外傷的出来事に遭遇した後、長く続く心身の病的反応で、その出来事をありありと思い出すフラッシュバックや苦痛をともなう悪夢の再体験が特徴的です。また、自分自身が直接経験しなくても、周りの人が被害を受けたり、凄惨な現場を目撃したことが原因で発症する場合もあります。PTSDの症状は、心的外傷後数週間~数カ月の間に発症し、数カ月~数年続きます。

 

本来、PTSDの症状は「異常な出来事に対する正常な反応」とも言えます。通常はショックな出来事を体験しても時間の経過とともに心身の反応は落ち着き、記憶は薄れて行きますが、あまりにもショックが大きすぎる時や個人のストレスに対する過敏性が強い時は、大きな精神的障害を残してしまうことがあるのです。特に小児のように自我が未発達な段階では、早期から心理的にサポートする体制を作ることが重要です。


治療法は、薬物療法と心理療法が中心となります。不安や過敏症状、睡眠障害には抗不安薬、抑うつ症状には抗うつ薬などが使用され、心理療法としては、支持的なカウンセリングが中心となります。恐怖体験の言語化と不安反応のコントロールをめざした行動療法や外傷場面と直面しそれを克服するエクスポージャー法などがとられる場合もあります。

 


② 自律神経失調症

 

ストレスが原因で起こる心的病気のひとつに、自律神経失調症があります。この自律神経失調症という病気は、いろいろと検査をしても、検査値を見る限りはどこにも異常が見当たらないことが多く、実態がわかりにくいのが特徴です。医師によっても診断がまちまちで、誤診も多いと言われます。検査値に異常がないので、健康という診断をされてしまうこともしばしばのようです。しかし病気とは検査値に現れることがない場合もあり、その代表といえるものが「自律神経失調症」なのです。

 

自律神経失調症は、放置していると状況が悪化していきます。この自律神経は様々な器官をコントロールする役割をしているため、これが崩れると実に様々な症状が出てきます。主な症状を挙げると、頭痛・めまい・呼吸困難・不眠・発汗・微熱・息切れ・嘔吐・倦怠感・肩こり・動悸・体重減少・背中の痛み・不整脈・食欲不振・月経痛・生理不順・腰痛・腹痛・下痢・便秘・むくみ・手足のしびれ、などがあります。

 

治療法としては、薬で治療する方法と同時に、一般心理療法や自律訓練法、バイオフィードバック法など、症状に応じて取り入れていきます。また、神経の働きを正常にしてくれる栄養素としてビタミンB群や、副腎皮質ホルモンの合成に欠かせないビタミンC、イライラを鎮めてくれるカルシウム、さらにはビタミンAEも自律神経をコントロールしてくれますので、それらを多く含んだ食事を摂るようにします。

 

 

③ うつ病

 

ストレスが引き起こす病気として、最近よく耳にするのがうつ病です。うつ病とは、不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下などを特徴とする精神疾患です。イヤなことがあれば、誰でも憂鬱になり気分が落ち込むことがありますが、それのような状態がいつまでもつづいて、もとのように回復しなくなるのがうつ病です。病院では、この状態が14日以上続くとうつ病の診断がくだされるようです。

 

うつ病の症状としては、睡眠障害が出る。朝はだるく夜になると元気になる。何事にも集中できなくなる。頭が働かなくなり、物事に対する決断や判断ができなくなる。物事に対しての関心や喜びを感じなくなる。マイナス志向で悲観的になる。笑うことが少なくなる。自分を追い込み、ダメな人間だと思いこむようになる。身の回りのことができなくなる。動作が鈍くなる。自ら命を絶つことを考えるようになる、などがあります。

 

うつ病は治らない病気ではありません。また、誰がなってもおかしくない病気です。身体を休めながら、薬を飲み続け、時間をかけて治療していけば必ず治ります。一度カウンセリングを受けてみると良いでしょう。話すことで気持ちが楽になると思います。

 

 

④ 不眠症

 

不眠は、病気ではありませんが、様々な異なる原因がもたらす症状で、不規則な睡眠・覚醒リズム、肉体的な病気、薬の使用やその離脱症状、夜間の多量飲酒、情緒的問題、そしてストレスなどが関係しています。

 

不眠には、いくつかのタイプがありますが、なかなか寝つけないタイプは入眠障害と呼ばれ、ストレスなどで精神的にリラックスできなかったり、考えこんだり、悩み続けたりしているために、すぐに寝つくことができません。

 

不眠の原因を特定するのは難しい問題であると言われますが、おそらく睡眠と覚醒のリズムが規則正しい24時間の周期性を失ってしまうのが大きな原因だと考えられています。これは睡眠と覚醒リズムをつかさどる生体時計が、脳の中の視床下部の近くにある視交叉上核というところにあり、ストレスはその視床下部を経由して全身に伝達されるため、睡眠に何らかの影響を与えると考えられています。

 

情緒的ストレスが原因の不眠は、睡眠補助薬の服用よりも、ストレスを緩和する治療の方が有効です。また、

精神を安定させてくれる働きのあるカルシウムをたくさん摂るのも良いでしょう。

 

 

⑤ 摂食障害

 

摂食障害とは過食症と拒食症をまとめた呼び方です。過食症と拒食症は全く正反対の行動を取るのですが、拒食から過食へと移るケースが6070%見られることから、根本的なものは同じ病状だと考えられています。摂食障害は、精神的なストレスから起こるもので、会社や学校、家庭などの様々な人間関係上の悩みなどから発症することが多いようです。ただ、自分が病気だという自覚が希薄なために、医療機関を訪れる人は少なく、治療へのきっかけが難しい病気でもあります。

 

 

・過食症

 

過食症とは食べ始めると制御がきかなくなり、短時間で詰め込むようにして食べるのが特徴です。そして食べたあと、罪悪感から指を入れて嘔吐するようになります。症状が重くなると、嘔吐しては食べ、食べては嘔吐することを繰り返します。この病気は1979年ジェラルド・ラッセル教授によってに提唱され、1980年の米国精神医学会によって摂食障害として承認されました。

 

過食症は周りで見るより当の本人にはかなりの苦痛になっていて、神的にも蝕まれていきます。最悪の場合自己嫌悪から自殺を図る事もあり、その確率は拒食症のそれよりも高いと言われます。

 

嘔吐や下痢での電解質異常を起こしている場合は、身体治療を行います。過食の人は入院して食べ物がそばになければ、症状が治まるケースも多いようです。自宅で治療するのであれば、食べ物をそばに置かない、食べ物を買うお金を持たせない、食後は嘔吐しないようにトイレに近づかせないなどの対策をします。そして、ストレスの原因になっているものも取り除いていきます。

 

 

・拒食症

 

拒食症は若年層に多く、自分は太っているというボディ・イメージから、食物摂取の不良または拒否し、体重減少を特徴とします。肥満に対して恐怖を持ち、食べたいという感情を持っていても、あえて食べない人もいます。食事をすることを拒否しますので、どんどん痩せていきます。やがて、無月経になったり、身体のいたるところに異常が起こり、最後には命を落とす人もいます。

 

治療法としては、まず痩せ細っているために、命を落とさないよう身体治療を優先させます。異常に痩せてしまうと、脳が正常に働かなくなることも多いので、家族や周りの人に依存しないためにも入院させるのが好ましく、拒食がどれだけ恐ろしいものなのかを学びながら、徐々に精神的にも拒食から離していきます。

 

 

⑥ 依存症

 

ストレスから様々な依存症になる場合もあります。依存症とは同じ行為を繰り返した結果、その刺激がなければいられなくなる状態のことをいいます。自分でも気づかないうちに依存症に陥っている場合も多く、依存症から抜けられないでいる人もいます。以下に代表的な依存症をあげてみしょう。  

 

 

・買い物依存症

 

買い物依存症になると、必要のないものでも購入してしまい、中には封を開けないまましまい込んでまた次の買い物をしてしまいます。商品よりも、買うことに快感を覚え、購入してしまうとその物に対しての興味がなくなります。ひどくなるとお金がないのにクレジットカードを限度額まで使い、結局ブラックリスト入りしたり、自己破産したりするケースもあるようです。

 

買い物依存症は比較的女性が陥る傾向が高く、男性の場合は同様のストレス解消の手段としてギャンブルを行っており、その症状はギャンブル依存症と呼ばれています。また、最近ではインターネットによる通信販売が普及した事により、支払能力が無く親の金を利用する学生やひきこもりが買い物依存症となる例も多くみられるようです。

 

 

・ゲーム依存症

 

家庭用ゲームやPCを使ったオンラインゲームなど、様々なゲームがありますが、ゲーム依存症とは、ゲームに没頭するあまり睡眠時間の減少や疲労などにより、生活面に悪影響を及ぼしたり、人間らしい生活を営むことが困難になることをいいます。ゲームをしていなければ落ち着かなく、ゲームをはじめれば、時間の感覚もなくなり、何十時間もゲームをやり続けたりします。韓国や中国では、10代や20代の人間が寝食を忘れてゲームに熱中し過労死してしまうという事件も発生しています。最近では、ゲーム依存症のリハビリを専門とする施設が作られている国も存在するようです。

 

 

・テクノ依存症

 

テクノ依存症は精神的失調症の一種で、テクノストレスの一つに挙げられます。パソコンと向き合っていなければ落ち着かなく、不安になり、イライラしたり、動悸がしたりします。ゲーム依存症と一緒で時間の感覚がなくなり、人との関わりを嫌がるようになり、メールやチャットの世界に浸っていきます。つまり、現実の世界での人との関わりを持つこと関心がなくなり、その結果、会社に遅刻したり休みがちになったり、引きこもりになったりします。テクノ依存症を解消するには、他に興味を向けることが大事だと言われます。

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